カテゴリー「International Football (世界のサッカー)」の73件の記事

2016年4月 1日 (金)

グアルディオラのポジショナルプレー特別講座 - オスカル・カノ・モレノ

著者 オスカル・カノ・モレノ
1972年生まれ。グラナダ出身。グラナダCF、CPエヒド、UDサラマンカ、メリダUD、ベティス、CDアルコヤーノで監督を歴任。

訳者 羽中田 昌(はちゅうだ まさし)
1964年生まれ。山梨県甲府市出身。ヨハン・クライフがいるスペイン・バルセロナに5年間留学。帰国後は暁星高校と韮崎高校でコーチ、カマタマーレ讃岐と奈良クラブで監督を歴任。現在は東京23FC監督。

訳者 羽中田 まゆみ
1965年生まれ。山梨県韮崎市出身。1990年から夫に伴いバルセロナに5年間留学。公立の語学学校でスペイン語を学ぶ。

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「グアルディオラは、超大型級のハリケーンだった。サッカー界にはびこるすべてのウソとインチキを破壊した。最近では、イタリア代表でさえもボールを持ってプレーしようとする。しかし、ブラジルだけが前よりも悪いサッカーをしている」
セサル・ルイス・メノッティ

「チームのエッセンスは、中盤にある。犠牲の精神、チーム全体のことを考えられる知性を備え、フットボールの本質を最も理解するのが中盤の選手たちだ」 
ペップ・グアルディオラ

「監督たちは皆、より多く走ることについて語りたがる。私は、多くの距離を走る必要はないと断言する。フットボールは、頭を使うスポーツだ。遅すぎず、早すぎず、適切な瞬間に適切な場にいることこそ重要なんだ」
ヨハン・クライフ

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幸運なことに優勝したチーム(ドイツ)は、いま流行の”前に急ぐだけのサッカー”を捨て、多くの選手たちの足から繰り出されるプレーの連続を核にしてくれた。

ペップは、できあがったものを疑おうとしないサッカー界からの脱走兵なのだ。・・・慣例化してしまったサッカーの定形を打ち破ることで限界を超えてきた

チームメイトとともに時間とスペースと信念を共有することで生まれる創造性こそ個性なのだ。・・・つまり、連携を放棄することは選手の個性を否定することでもある

選手を見ないで描くシナリオは、独自性と成長のチャンス、何よりもチームの豊かさを奪うからだ。

必ず勝つなどと試合前には絶対言えないことを宣言し、自らを守備的、攻撃的などとタイプに分けたがる(対戦相手によって守備的、攻撃的になるのが本当であり、対戦相手へのリスペクトに欠ける言動なのに)。

束縛されることを嫌う才能豊かな選手は、絶対に必要である。その意外性を受け入れて、全体の連係をはかる。彼らの創造性から生まれる、不確かだけれど豊かな表現を可能にすることで、私たちは良い監督になるかもしれない。

サッカーはまさに”可能性をトレーニングする媒体”。今確実にできることの練習ではなく、これからできるであろうこと=可能性を練習するのだ。

才能を扱うためには、今できることを繰り返していてはダメだ。今いるところよりも、もっと先にいく、新たな道を提示するというおせっかいが、才能を扱う秘訣だ。

フットボリスタが自分自身で何かをつかんだ時、ペップの喜びはひとしおとなる。

負けたことよりも良いプレーができなかったことが、私の大きな失望だ」 ペップ

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2016年1月28日 (木)

マドリード → ビルバオ

ドイツから急遽スペインへ。

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サンティアゴ・ベルナベウ。

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マドリードからビルバオへ。

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レンタカーで約5時間。

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腹ごしらえしてからサン・マメスへ。

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国王杯、ビルバオ対バルサ。

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バルサはウォーミングアップでチーム全体で何を行うわけでもなく、各自でボールを蹴って試合に。

ムニルとネイマールが決めてバルサがリードしたが、終了間際に決定力のあるアドゥリスがゴール。

アディオス。

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2015年6月 7日 (日)

クローゼのインタビュー

ドイツのKicker(キッカー)誌より。
クローゼのインタビュー。

Klose

Q: 2015年はうまくいっています。今シーズン後も現役で続けますか?

クローゼ(K):
これまでと同じように、家族と気が向いた時に話し合って決めるでしょう。いろいろな判断材料があります。続けるかどうか、どこで続けるか。
最近、ロベルト・バッジョ話したとき、できる限り長く現役を続けるべきだと言われました。

Q: ワールドカップ優勝メンバーとして特別扱いされるときはありますか?

K: いいえ、そうされたいとも思いません。SMSで「ヘイ、世界チャンピオン!」と挨拶される時もありますが。

Q: ワールドカップで印象残っていることは?

K: 2000年に休暇で友達とリオのマラカナスタジアムを訪れましたがしまっていました。入場ゲート越しにしか中を見ることができませんでした。14年後、そこでワールドカップ優勝を達成しました。信じられません。家族とそこにいられたことは思い出となっています。

Q: ワールドカップ優勝メンバーがリーグではベンチに座っていることも。納得いきますか?

K: もちろん難しいことですが、自分自身も100%ではありませんでした。

Q: まだまだ体を酷使できますか?

K: 常に上を見ています。もし調子が良ければいつでもプレーしたいです。気が緩むことなく、まだまだ向上心を持っています。これまでも常にそうでした。サッカーに対する姿勢は自発的なものです。もし監督が「ボールを失ったら戻れ!」と言ったら、言われた選手は2・3度は行うでしょう。しかし、自発的に行動すれば、他人に言われることはないでしょう。

Q: イタリアで4年間プレーしていますが、海外でのプレーをどう評価していますか?

K: とても良く重要なことでした。イタリアはとてもリラックスしていて、人も雰囲気も天気も食事もドイツとは異なります。時間を守るということにはあまり重きが置かれていません。

Q: あなたはインタビューにも時間通りに来ました。まだイタリア的ではありませんね。

K: いいえ。もしそうだったら私はまだここにいません。イタリアでの4年間で私はだいぶ丸くなったと思いますが、時間を守ることは他人に対するリスペクトを意味します。

Q: イタリアサッカーの何がうまくいっていませんか?

K: 例えば、内容に対して入場料が高すぎることなどが挙げられます。

Q: センターフォワードとしてあなたの後継者は誰ですか?

K: マリオ・ゲッツェは代表のセンターフォワードとして申し分ありません。彼が好調であれば、ドイツは勝つでしょう。2人目はトーマス・ミュラーです。ゴールへの嗅覚と持っているストライカーです。

Q: クローゼやラーム、メルテザッカーなどが代表を引退し、抜けた穴は思ったよりも大きいですか?

K: 前線では誰かがいつも点を取っています。ディフェンスにはボアテングやフンメルスがいます。ボアテングはセルヒオ・ラモスと並び世界最高のディフェンダーです。唯一ラームの代わりを探すのが困難です。彼に弱点はありません。

Q: 今後のワールドカップに何を期待しますか?

K: 多くです。我々はユーロ2016と2018年のワールドカップでもタイトル争いをするでしょう。

Q: 監督としてのクローゼはどんなタイプになりそうですか?

K: もし何か言うべきことがあればダイレクトに言います。これまでの監督から学びました。ヒッツフェルトにとってチーム組織は最重要項目でした。オリバー・カーンが重要な試合前に遅刻してきたとき、ヒッツフェルトは「そのカウボーイブーツと一緒にすぐに家に帰れ」と言いました。チーム全員と同じように自分もゾクッとしました。

Q: 現役生活の終わりに差し掛かっている状況から、今の若いプロ選手に何をアドバイスしますか?

K: 正しい食事、睡眠、回復がベースです。

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2015年3月20日 (金)

全国高専選抜ドイツ遠征2015 ②

ドイツのキャンプ地からバスでパリへ移動。
フランス3部リーグのパリFCのU-19とフレンドリーマッチ。

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パリの郊外の住宅地の中に人工芝のスタジアムと練習場がある。

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お土産。

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元コートジボアール代表でドイツからパリを案内してくれたマリク(左)、ドーウー、代理人のローラン(右)。メルシー。

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試合前にパリFCのU-17が練習していたが、でかい。GKは2人とも190cm以上だった。U-19もでかい。

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パリFCの選手はポテンシャルは大きいものの、身体の向きやファーストタッチなどまだまだ改善の余地あり。高専選抜も一瞬の隙を突いてPKを獲得。前半は1-1で折り返す。

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全国高専選抜 1-3 パリFC U-19

ハングリー精神をぎらつかせて手を抜かずに最後まで戦ったパリFC、相手のフィジカルにもビビらずに戦った高専選抜。

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翌日はパリFCのアカデミーを訪問。選手たちは少人数で授業を受ける。現リバプールのママドゥ・サコなどもここのアカデミー出身らしい。

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2014年4月30日 (水)

ダニエウ・アウベスの人種差別への対応

 2014年のバルセロナ対ビジャレアル戦。バルセロナのダニエウ・アウベスは、コーナーキックを蹴ろうとしたとき、ビジャレアルのファンからバナナを投げつけられた。サルを連想させる人種差別的な行為に対して、アウベスはバナナを食べるユーモアで対応。ネイマールなどさまざまな選手たちもこの行為に賛同し、バナナと一緒に写真や動画で人種差別に対して抗議した。

 バナナを投げつけたファンは、スタジアムへの出入りを無期限に禁止された。

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過去にもブンデスリーガではGKのオリバー・カーンが相手チームのファンからバナナを頻繁に投げつけられていた。そして、そのバナナを食べていた。

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2013年6月30日 (日)

ペップの言葉

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「”どう勝つか”は考えても、”どう結果を守るか”は考えない」

「ドリブルが得意な者はドリブルをし、パスができる者はパスをする。できないことを無理にやれば、待っているのは悲惨な結果だけ」

「私の挑戦は、自分自身の考えを選手たちにどう伝えるかに尽きる」
(バルサ監督就任記者会見で)

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「良かった時の彼を欲しがらない監督がいるでしょうか?以前の気持ちを取り戻せば、チームを出ることはなかったでしょう」
(エゴイストになったロナウジーニョに戦力外通告を出したとき)

「”楽しむ”という言葉は誤解されやすい。努力と規律に励むということも楽しいこと」

「いつも言っているが、勝つための方法は一つ、勇敢に戦うだけ。ボールを拾って攻め続けること」
(開幕から2戦勝利がなかった後の記者会見)

「負けたらどうなるか、勝ったらどうなるかと考えない。プレーに集中して戦う。これが最も重要なこと」
(その後9連勝したときの記者会見)

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「”この試合ではいつもより素晴らしいサッカーができる”と自分自身に言い聞かせている。そうでなければこのチームの監督である資格は無い」

「秘密なんてない。選手たちが良く練習しているからだ。ただ走らないときは注意する。走りたくない時も”走れ”という。それだけだ」
(2-0でクラシコに勝利後)

「この勝利を我々の礎を作ったレシャックとクライフに捧げたい。彼らは我々が進むべき道を示してくれ、我々はその道を外れてはならない。この20年間クラブに関わった全ての人の勝利だ」
(クラシコに5-0で勝利後)

「バルサの監督として4年間は永遠のようなもの。私は空っぽになってしまった。充電が必要です」
(監督辞任記者会見で)

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TV番組「世界のサッカーは彼らを中心に回る グアルディオラ」より

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2013年1月20日 (日)

U-17 Keramik-Cup 2013 in ドイツ①

ドイツで開催されたU-17 Keramik-Cup 2013にベガルタ仙台ユースと参加した。この大会はHallenfußball(ハーレンフースバル)という競技で、直訳すると「室内サッカー」という意味。ドイツでは冬のシーズンオフの間に、年代や地域ごとにハーレンフースバルのさまざまな大会が開催されている。

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<空港まで迎えに来てくれた大会関係者と再会>

ハーレンフースバルはフットサルのように5人制で行われるが、フィールドの周りを1mくらいの壁で囲まれていて、壁を越えない限りプレーが続行される(壁パスあり)。スライディングタックルもありで、激しく展開の早い攻防が見られる。

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<開会式>

出場チームはドイツ国内外のプロクラブの下部組織、全15チーム。1次リーグは5チームの3リーグに分けられ、上位4チームが2次リーグに進出。

日本チームは過去3回参加している。去年一昨年は東京ヴェルディ(8位、12位)で3年前はFCトリプレッタ(14位)。それぞれ日本で予選を行い優勝したチーム。今年は震災復興支援として東北で日本予選が開催されベガルタが優勝した。

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グループA
1位:FKオーストリア・ウィーン(オーストリア)
2位:ボルシア・メンヒェングラートバッハ
3位:FCバーゼル(スイス)
4位:FCシャルケ04
5位:ディナモ・ドレスデン

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グループB
1位:1.FCカイザースラウテルン
2位:カールスルーエSC
3位:バイヤー04レヴァーク―ゼン
4位:ベガルタ仙台
5位:1.FCケルン

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ベガルタ 0-2 カイザースラウテルン

ベガルタ 2-4 レヴァーク―ゼン

ベガルタ 1-4 カールスルーエ

ベガルタ 3-1 ケルン

最初はルールや雰囲気になれず固かったが、ケルン戦ではよいリズムができ、なんとか1次グループリーグを突破できた。

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<レヴァークーゼン対カールスルーエ>

グループC
1位:RBライプツィヒ
2位:ブレンビーIF(デンマーク)
3位:VfBシュトゥッツガルト
4位:TSV1860ミュンヘン
5位:EGCヴィルゲス

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<シャルケのベンチ裏>

フットサルと違いGKと何度もパスを交換できるので、GKをうまく使って数的優位をつくり出すのがポイントの一つ。また、ボールが壁に当ってアウトプレーにならず負荷の高い展開が続くので、タイミングよく早目に交代をして選手のコンディションを保つ必要がある。

つづく・・・

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2012年8月 7日 (火)

知ってるつもり?サッカーのウソとホント

ドイツのS級とA級ライセンス所持者が会員になれるBDFL(Bund deutscher Fussball-Lehrer)という組織では、EUROやワールドカップ、チャンピオンズリーグ、ブンデスリーガなどの分析をもとに、年に1回大きな会議”ITK(Internationaler Trainer-Kongress)”が開かれている。

 2011年に行われた第54回の会議では、ドイツサッカー協会やドイツ代表、1.FCケルンなどのスタッフが講演や指導実践を行い、ザマーやクロップ監督などによる討論会も行われた。

”スポーツ科学者Dr. Roland Loyの講演”
(ベッケンバウアーのもとドイツ代表やバイエルン、マルセイユでスタッフを務める)

 ギリシャの哲学者ソクラテスは「私は、自分が何も知らないことを知っている」と言いました。それに対して、ジョゼ・モウリーニョはチェルシーの監督だったとき「私はサッカーのすべてを知っている」と言いました。どちらの言葉がより的を得ているか、次のような質問を考えてみました。

「サッカーの戦術において何が正しくて何が間違っているか、我々はどれだけ知っているのか?」

「どの発言が、あくまで予測でしかないのか?」

「どの発言が、サッカーの戦術において間違ったものであるのか?」

 何人かのワールドクラスの選手が言った言葉も挙げてみましょう。

「ピッチが濡れていたら、二列目から積極的にシュートを打つべきだ」

「我々はもっとサイドから攻撃しなければいけない」

「ロングシュートは勝利に導く」

「ファールされてPKをもらった選手がPKを蹴るべきではない」

「我々はもっと走るべきだった」

 私がこういったことを考え始めたきっかけは、シュトゥッツガルトでデットマール・クラマーに会った時でした。彼は言いました。「ロイさん、サッカーの戦術の事に関しては全て疑ってみることです。疑うことが進歩の始まりです」それから私は機材を作り、代表戦やヨーロッパのカップ戦、ブンデスリーガなど3000試合以上を攻守にわたり分析しました。

”勝った試合のメンバーは変更しない”

 試合に勝った先発メンバーを変更せずに次の試合でも使うのはよくあることです。2000試合でこのような点を確認することができました。メンバーを変更しなかったチームは36%の試合に勝利しました。しかし、メンバーを変更したチームも36%の割合で勝利を収めました。よって、この発言を正しいとは言えません。

”ファールされた選手はPKを蹴るべきではない”

 2007/08シーズンのバイエルン対ブレーメン戦でルカ・トーニがPKを外した後、ベッケンバウアーがこの発言をしました。多くの人々は、このことは”鉄則”であると賛同するでしょう。分析結果によると、ファールされてPKをもらった選手以外がPKを蹴った場合、75%が成功しました。ファールをされてPKをもらった選手も、同じく75%成功しました。ということは、ファールを受けた受けないということだけでキッカーを決めるのは疑問です。

”中央よりもサイド攻撃が有効である”

 ARD(テレビ局)の解説として、ギュンター・ネッツァーはこの言葉をよく使いました。この発言の根拠は、コンパクトな中央よりもサイドの方がスペースが多いということでしょう。1万以上の攻撃を分析した結果、サイド攻撃から得点につながったのは1,5%でした。しかし、中央突破から得点につながったのも1,5%でした。さらに、中央からの攻撃は、サイド攻撃よりもシュートで終わる回数が多いという結果がでました。これらのサッカーに関する発言は、客観的な分析によると正しいとは言えないことになります。

”コーナーキックはゴールに向かうボールを蹴るべき”

 このアドバイスはFIFAの教本でも確認することができます。5000のCKを分析してみました。結果、CKのボールがゴールに向かうか離れるかということは大きな違いはありませんでした。どちらも2%の確率でゴールが決まりました。

”1:0でリードしているチームは負ける”

 先制点をとったチームは、油断して集中力が切れるということでしょうか。しかし、先制点をとったチームの67%が勝利を収め、先制点をとられたチームが勝利したのはたった11%でした。そして、22%が引き分けに終わりました。

”フェアープレーが勝利に導く”

 ファールの影響は、よく議論されるテーマです。コーチによってはファールを積極的に減らし、コーチによってはファールを推奨します。3000試合の分析の結果、ファールの多かったチームが37%勝利し、ファールの少なかったチームは35%勝ちました。大きな差は見られませんでした。

”ボールポゼッションは勝利につながる”

 ジョゼ・モウリーニョがチェルシーの監督だった時、監督としての成功はボールポゼッションに基づくと言いました。同じように、高いボールポゼッション率が現在のバルセロナの勝利につながっていると言われています。ボールを持っている間、敵はシュートを打つことができません。分析はどうでしょうか?1000試合の分析の結果、高いポゼッション率のチームが勝ったのは34%でした。ポゼッション率の低かったチームはより多く勝ちました。

”より多くシュートを打ったチームが勝つ”

 シュート数がどれだけ試合結果に影響があるでしょうか?敵よりもシュートを多く打ったチームが勝ったのは45%、シュート数が少ないチームの勝率は55%でした。良い例は、EURO2004のギリシャでしょう。6試合すべてにおいて、敵チームよりも少ないシュート数でした。6試合の数字で見ると、ギリシャが52本に対して、対戦チームの合計シュート数は103と、ほぼ倍です。でも、ギリシャはヨーロッパチャンピオンになりました。

”1対1に勝てば試合に勝つ”

 この発言は、サッカーの歴史のなかでずっと言われてきたものでしょう。私は数年前、ロンドンの図書館で、1952年に書かれた記録を見つけました。そこにも、「1対1により多く勝てば、試合に勝つ」と書かれていました。多くのコーチやサッカー関係者は、このことは80~90%の試合に当てはまると思うかもしれません。
 私の研究によると、対戦相手よりも多く1対1に勝ったチームの勝率は40%でした。1対1を避けるべきだということではありません。しかし、上の発言を決定づける結果ではありませんでした。

”より多く走ったチームが勝つ”

分析結果は明確で、対戦チームよりも走る距離が少なかったチームのほうが高い勝率となりました。


”センタリングはチャンスを作り出す”

 オットー・レーハーゲルがブレーメンの監督だった当時言ったことです。センタリングからゴールが決まったのは2,4%です。ほかの言い方をすれば、1点取るのに46回センタリングを上げる必要があります。

”2列目からもっとシュートを打つべきだ”

 敵のゴールから離れれば、プレッシャーも減るかもしれません。しかし、シュートの滞空時間が長くなり、GKはより反応するための時間を得ます。ペナルティエリア内からのシュートは7本に1本が成功し、ペナルティエリア外から1点取るためには37本のシュートが必要で、27m以上離れた所からミドルシュートで点をとるためには70本のシュートが必要という統計が出ています。

”女性はサッカーを知らない”

このテーマは、ギネスビールがあるビアホールでおかしな学者によって語られました。1000人の女性と男性を対象に「オフサイドルールを知っているかどうか」調査しました。結果、男性は53%、女性は68%でした。

終わりに:

あなたのサッカーに対する知識や、サッカーに関して日々口にされている言葉をすべて信用すべきではありません。サッカーの戦術やプレーに関して話をするなら、1978年にワールドカップで優勝したアルゼンチン代表監督セザール・ルイス・メノッティの次の言葉を気にしてみることです(クリンスマンの名前は一例として出されたのもですが)。「誰も、クリンスマンが全ての事を知っていると言わないでしょう。サッカーはとても複雑で、私も、自分がサッカーの真実を知っている一人であるなんて言うことはできません」

ITK2011より部分的に翻訳
 

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2012年6月28日 (木)

ドイツサッカー協会のEURO2012分析

ドイツサッカー協会HPより。俺のドイツの先生、ベルント・シュトゥーバーのインタビュー。

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Q:シュトゥーバーさん、今回のユーロでどのチームが一番あなたを驚かせましたか?

シュトゥーバー(S):はっきり言うとありません。今のところ突出したチームを見ていません。ベスト8に残ったすべてのチームはまだ上に行く力を持っています。KOラウンドでの試合に期待しています。

Q:そうかもしれませんが、印象に残った良い試合はありましたか?

S:1試合を通して見たら、ほとんどありません。個人的には、イタリア対スペインの試合がグループステージでベストでした。常に何かが起こる感がありました。

Q:どのチームに最も失望しましたか?

S:良いスタートを切ったロシアにはもっと期待していました。彼らは試合ごとに分裂していき、1・2点の(ミスによる)ゴールを自分たちのために決めていればよかったでしょう(笑)

Q:オランダの結果に関してはどうですか?

S:オランダが勝ち点0で帰国することは、誰も考えていなかったでしょう。一方で、このグループの組み合わせは、楽なものではありませんでした。どのチームもすべての試合で勝つ可能性がありました。このことは各試合で見ることができました。

Q:今大会のトレンドを発見することができましたか?

S:いいえ。ワールドカップ2010とEURO2008のトレンドがまだ見受けられます。あるとしてもせいぜい小さなことになるでしょう。

Q:何か挙げてもらえますか?

S:ワールドカップ2010と違うところは、フォワードの選手が再び多くの点をとっていることです。南アフリカでは、クローゼとヴィジャ以外では、攻撃的な中盤の選手が多く点を決めていました。また、試合を決定づけるカウンターの数が減りました。多くのチームがカウンターに対して対応できています。

Q:素早いカウンターと言えば、ドイツはワールドカップで素晴らしいパフォーマンスでした。なぜ今回はあまり見ることができないのでしょうか?

S:その通りですね。2010年の時、われわれは敵の準備できていないディフェンスラインを素早いカウンターで攻撃しました。今回このようなプレーが見れていないのは、たぶん、ドイツがよりリスペクトされる立場になり、ドイツに対してさらにディフェンシヴに戦ってくるチームが増えたからでしょう。今のところ、われわれにはスペースが足りていません。

Q:ドイツのディフェンスがより固くなっている気がします。

S:その通りです。大会前にディフェンス面を心配する声がありましたが、グループステージを終えて解決されたと思います。われわれの戦術はディフェンスの選手にとって簡単ではありませんが、ピンチを作られた回数はわずかです。

Q:グループステージで他のチームの印象は?

S:グループステージを問題なく突破できそうだったのは2、3チームでした。ドイツ以外に挙げるならスペインです。彼らはいつものシステムで試合をしていますが、今年は少し効果的なプレーに欠けています。

Q:どういうことでしょうか?

S:サッカーは成功を目指すスポーツです。というのは、ピッチで行う行動は、得点や失点の阻止につながるべきです。スペインに関して、私は、長いボールポゼッションとパス回し自体が目的になってきている気がします。健全なバランスを見つけることが重要です。ボールを保持しつつも、目的を考えてプレーすることです。

Q:どのコーチがまだ分析活動をしていますか?

S:初めにいた12人のうち8人がまだ残っています。Ralf Peter, Frank Wormuth, Paul Schomann, Eric Ruthemöller, Marcel Lucassen Rainer Adrian, Chiristian Ziegeと私です。

Q:分析は今後どのようになっていくのですか?

S:準決勝を見終わった後、フランクフルトに集まり結果を集計します。EUROが終ったあと、最終分析が発表されます。最初のプレゼンテーションは、7月終わりに行われるBDFLのカンファレンスです。ドイツサッカー協会のNobert Viethが結果を集計し冊子が作られます。特徴的な試合場面をいれたDVDも作る予定です。

Q:これまでの分析でドイツにチャンスはありますか?

S:グループリーグの戦いは素晴らしかったです。しかし、まだレベルアップできるところがあります。7月1日までドイツ代表の分析ができることを期待しています。

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2012年6月21日 (木)

EURO2012グループリーグ傾向

Bundesliga.deより、EURO2012グループリーグを終えての傾向。

<夢の決勝の再現?>
・ドイツだけが3戦全勝。
・スペインが最多得点、最少失点。
・全く勝利のチャンスがなかったチームはアイルランド(勝ち点0)。
・チームスピリットと決定力不足(56本のシュートを打ち2ゴール、2本ともミドルシュート。ドイツは38本のシュートを打ち5ゴール)のオランダは僅差で3敗。
・アイルランドとオランダ以外の14チームは最低2ポイントを獲得。11チームが最低3ゴール、12チームが3~5失点。レベルが拮抗していて、小さなことが勝敗を左右した(スペイン戦でクロアチアのラキティッチがビッグチャンスを逃す、ポーランドのブラシュチコフスキのシュートをチェコのカドレツがブロックなど)。

<スタートの良し悪しは関係なし>
・ベスト8のうちドイツだけが初戦を勝利。
・初戦を勝利した5チーム中4チームがグループリーグ敗退。
・これまで初戦を落としてEUROで優勝したのは1988年のオランダのみ。
・開催国がまたまた敗退。

<ヘディングゴールの復活>
・60ゴール中17ゴールがヘディング(約30%)
・イングランドは毎試合ヘディングでゴール
・24試合を終えて0:0で終った試合は無し。
・1試合平均ゴール数は2,5(過去2大会は2,48)。
・左足でのゴールはたったの10。
・PKでのゴールは無し(開幕戦以来PKの機会もなし、クロアチア戦でPKを取られなかったスペインは幸運だった)。

<ボディコンタクト無しの試合>
・1対1とファールの減少。
・1試合当たりの1対1の数は172(4年前は218)
・1試合当たりのファール数は24(4年前は34)
・オフサイド数は最高でも4。
・イエローカードが最も少ないのはドイツ。
・ファールが一番少ないのはドイツの26(スペインは38)

<守備戦術が再び必要>
・深く守りギリギリで勝利を収めてきているイングランドとギリシャはまだ1度もオフサイドを取っていない。
・ギリシャの前線は相手のミスを待つ(ポーランドとチェコ戦ではGKのミスからゴール、ロシア戦では敵DFイグナシェヴィッチのアシストでゴール)。
・ギリシャのシュート数は最も少ない(22本)。
・スペインのショートパス数は1983、フランスは1415、ドイツは1373、ギリシャは692本。
・ゴールポストやバーに最もシュートを当てているのはポルトガル(4本)
・オランダ戦でのロナウドのシュート数12はレコード。

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