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2006年11月 9日 (木)

静岡県選抜U16 ドイツ遠征①

 静岡県サッカー国体選抜が今年の夏にドイツにやってきた。今年から国体サッカー少年の部の年齢枠が下がったため、来たメンバーは高校1年か2年生(U-16)。都合によりクラブチーム組は参加できなかったけど、選手たちはヘネフと言う街にあるスポーツシューレに宿泊。
 ヘネフはケルンから30キロ、ボンから15キロほどの所に位置する人口4万5千人ほどの小さな街だけど、このスポーツシューレにはコンフェデレーションズカップでアルゼンチン代表が合宿を行った。 
 「スポーツシューレ(Sportschule)」とは直訳すると「スポーツ学校」だけど、別に学生がいてそこで授業を受けているわけでなく(時々大学などの授業で使われる時もあるけど)、さまざまなスポーツのためのグランドや体育館、宿泊施設、食堂、ミーティングルームなどを兼ね備えた総合スポーツセンター。ドイツ国内に20数箇所ある。ここでドイツ人コーチ・エァティーによる練習を受けながら、ドイツのチームと3戦した。俺は通訳兼アシスタントコーチ?として同行。

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<アレマニア・アーヘン戦>

 
まず第一戦は、今年36年ぶりにブンデスリーガ1部昇格を果たしたアレマニア・アーヘンのユースチーム。チームは1900年に創立され、チーム愛称はコロラドハムシ(ジャガイモの害虫)らしい。
 チームは急造だったけど、ドイツ人コーチのエァティーがすべて指揮を取った。試合は3-0で静岡県選抜が勝利。アーヘンのユースはドイツのユースリーグの中でもトップリーグに所属しているけど、静岡はゲームを終始支配していた。
 試合後、アーヘン監督は「テクニックやフィジカルともに申し分ないチームだ」と言っていたけど、「ゴール前での横パスが多すぎる」とも言っていた。エァティーも「勝てはしたけど取れる時にはしっかり取るように」と選手に言いきかせていた。

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<1.FCケルン戦>

 第2戦は名門ケルンとの対戦。1848年に創設され、ブンデスリーガ初代王者。奥寺氏やリトバルスキーも活躍した。昨シーズンはカイザースラウテルンとともにブンデスリーガ2部に降格してしまったが、規模的にはアーヘンよりもだいぶ大きい組織。愛称は雄ヤギ。
  静岡はアーヘンで1戦をこなし、メンタル的にもフィジカル的にも前回より調子は上回っていた。前回の試合の修正やエァティーの練習の効果も現れチームはのりのり。対するケルンはシーズンが始まったばかりとあって体調は不完全。名門の意地か、ケルンに2失点を許したものの7-2で快勝。
 ハーフタイム、すでに点差がついていたけど、「相手は誇りのあるチームで、後半は必死になってくるはず。逆にこっちはボールを動かして冷静にプレーしよう」と言うエァティー指示。しかしながら、キャプテンの松本は接触プレーで膝を負傷。攻撃の中心小倉はドリブルを刈られて足首を捻挫してしまった。

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<マインツ05戦

 最後の試合は、静岡の普段のやり方を見てみたいと言うコーチ・エァティーの要望から、エァティーも俺も観客として観戦。3戦目の相手マインツは1905年に創立され、クラブOBでもある若手人気監督ユルゲン・クロップが指揮を取りはじめてからブンデスリーガ1部に昇格し、クラブ史上初のUEFAカップ出場も果たしている。愛称はヌルフンファー(05の男たち?みたいな感じ)。
 短期間での3試合目とあって、さすがに選手たちにも疲れが見え始めていた。フィジカルを生かされて2失点を許したけど、組織的なパス回しやエース杉山のワントラップボレーで同点に追いつく。2-2で試合は終了し、静岡県選抜のドイツ遠征は2勝1分けの成績で終わることができた。

 静岡県選抜はまだ主力が抜けていたけど、今回のメンバーでもドイツのユースと比べたら十分強かった。コーチのエァティーはみんなの才能に惚れ惚れしていた。静岡だけでなく日本のユースのレベルは世界的に見てもけっこうなものだと思う(特に、テクニック、コーディネーション、持久力)。ドイツのユースチームが1時間半くらいの練習を週に3,4回しかしないのに比べれば、日本のユース年代は相当練習しているからうまくなるのは当たり前だけど、少し歳をとると世界相手に勝てなくなるのは何故か?
 日本では短期決戦のために詰め込みすぎて才能ある選手が怪我をしたり燃え尽きたりしてしまう場合があるけど(だいぶ改善されてきているようだけど)、ドイツではリーグ戦を通して試合経験を積ませながら日本よりも比較的ゆったりと練習している。部活がないので高校や大学の所属に縛られず、20歳前後の伸びる時期に出場できるチームに移籍して試合経験を積むこともできる。
 世界との差が出てくるのは指導方法、練習環境、体格差などいろいろと考えられるかもしれないけど、俺はサッカー以外の面で世界に通用するようなメンタリティー、感覚、行動力とかも必要じゃないかと思う。そういったものがサッカーでの集中力、判断力、積極性につながって差となって出てくるんじゃないかと。日本人だけの日本にいるから日本で起こっていることが当たり前だと思うのはしょうがないけど、せっかく才能もあって環境も整っているのに狭い中にとどまって能力を縛り付けてしまうのはもったいないと思う。

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コメント

本間にうまいのと強いのとは違うよね~
だからこそ、うまい選手はドンドン外に出てTRYして、いろんな経験をして強くなってほしいなぁ~って思うなぁ

投稿: aki | 2006年11月14日 (火) 08:08

昔に比べたら最近の子供たちはうまいっすよ。でもうまいのと強いものまた違うっすね。

投稿: | 2006年11月14日 (火) 02:01

ほんまにその通り!!最近メッチャ狭い世界が全ての世界と勘違いしてしまっている大人にもよく会うんよねぇ~
大人が狭い世界で生きて満足しているから、子ども達に世界の広さを教えられてない現状もある気もする・・・
狭い世界に閉じ込めて子ども達の可能性にふたをしているのは、ほんまにもったいなーい!!

投稿: aki | 2006年11月10日 (金) 07:50

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